ロゴ 「いこねっと江南」は、タウンライフを楽しむための仕掛け作り。 地域の「人」と「社会」に貢献します。

地域の宝−木の根の動物作家 脇田進さん−


西遊記の4点セット

脇田進さんを訪ねて

 木の根の動物作りで有名な方がおられると言うことを聞きつけ、お邪魔した。

 脇田進さん(74歳)。

 40歳の時、病院帰りに立ち寄った先で根っこの花立てに出会う。
 脇田さんには、その花立ての根っこが動物に見えた。鷹に見えた。

 これがきっかけで木の根の動物作りを始めて34年間。

 まずは離れの作品を案内された。

 戸を開けるとそこには動物がずらり。ざっと120点。

 こっちを見詰めるシカ、今にも羽ばたきそうな鷹、上空を見上げ一声発声する鶴…

 「写真を撮られるなら外へ出しましょう」

 西遊記4点セットを外に出し、ストーリーある配置をしてくださった。
 これを撮っているうちにシカを、カエルを出してくださった。

 離れに戻り、話を伺う。

 「材料探し、現場でインスピレーションが湧くものを見つけるのに5,6時間はかかりますよ。」
 「それでも持ち帰った物10点中作品になるのは1点がいいところ」

 現場とは、以前は関市の宅地造成地。そこで出た樹木の根っこが材料だ。始めの頃15年ほどは月1回は出かけていた。
 今は、宅地造成もなくなったので、材料の根っこは、造園屋さんから譲り受けている。

 ずらりと並んだ目の前の作品、この何倍かの根っこが作品にならずに消えていったと思うと、選びぬかれた根っこなんだと、眩く、いとおしくなった。

 木の根の動物作りは、彫刻と違って、木の根を活かすところがミソ。
 手を加えるのは、顔と尻尾のみ。その他は自然を活かす。70パーセントは自然のまま。

 「始めの頃は、東山動物園に出かけ、スケッチをして生態を研究しましたよ。」

 材料探しと言い、動物の生態の研究と言い、作品づくりの影には並々ならぬ努力をされていることが分かった。そのことをさらりと話してくださった。
 このことからも、脇田さんには、苦労よりも、作る喜びの方が何倍か大きいのだろう。

 「いい材料を見つけると夢が広がる」
 「作品は全て非売品、見てもらうのが楽しい」

 こんなこともおっしゃった。

 作品の工程もお尋ねした。

 1.材料探し
 2.泥落とし、皮むき
 3.乾燥(ビニールで密着して包み、1ヶ月。木の樹液を出さないと木の割れが生じる)
 4.不要なものを切り取る。(のこぎり、チェンソー、のみ等)
 5.形作る。(顔、しっぽ)
 6.仕上げ(ペーパーがけ)
 7.ワックスで磨く(着色はしない、色をつける場合は、いぶす)
 8.からぶき

 最後に夢をお聞きした。

 「たてがみのふさふさしたライオンを作りたい」

 何ができるか、それが楽しみであり、夢でもあるとも付け加えられた。

 「審査員は子供ですよ」

 通学途中の子供の反応は何よりの評価だ、とおっしゃったのが印象的だ。
(安藤)
カエル 脇田進さん シカ