
安良 棒の手(眉間切り)
伝統文化に触れて 10月16日(日)、昨日来の雨も上がり、秋のさわやかな風がそよめく中、安良・八王子社の境内で棒の手が奉納された。 棒の手の一行は、安良会館前を出発して多くの見物客が待ち構える神社に到着。 軽やかで、にぎやかな笛太鼓のお囃子の流れる中、こんもり茂る木々の中から降り注ぐ秋の日をいっぱい浴びた境内。格闘技さながらの真剣勝負の棒術が次々と繰り広げられた。相向き合って「えおっ!えおっ!」の鋭い掛け声、そして勝負あった時の、勝者の「やっとたいとー!」が境内一杯に響き渡る。演技が終わると見物客からは大きな拍手とともにおひねりが一斉に飛ぶ。芝居小屋にいるような錯覚を覚える。
棒の手は、およそ144年前、農民の自衛の武術として始まったとのこと(安良 棒の手保存会代表佐々さん談)。悪者に襲われた時、最初の頃は鎌や棒で対抗した。その後刀やなぎなたなどが加わった。いでたちは、農民の野良着そのもの、木綿がすりのはんてん・紺下衣・紺はばき・紺足袋・白腕ぬき・白たすき・白はちまき。素朴ないでたちが一層、のどかな秋の豊年祭りに似つかわしい。 クライマックスでメインイベントは、眉間切り。写真のように、真剣で眉間の縄を切り落とすのである。あまりに迫真の技に夢中でシャッターを切った。本年開催された愛知万博での演技では、眉間切りは、あまりにむごいので、カットされたとのこと。今日見られたのは、幸運であった。
昭和31年に県の無形民族文化財に指定される。保存会の人たちの手で引き継がれている。今日も、棒の手の奉納の前に、小学生に3年間の「基礎演技修了証書」が手渡され、着実に後継者が育てられている。写真にもあるように、小学生の元気な演技、中学生と大人との演技も披露され、見物者を楽しませるとともに、これからの棒の手の後継者が育っていることを印象付けた。小中学生が、後継者として立派に引き継いでいくことだろう。
(安藤)
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