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着物のリフォーム(新しさに懐かしさを求めて)

夫の浴衣からのムームーを着てナレーション
 人は皆、「高価な着物に、よくもハサミを入れて服を作るわね!!」と言う。 
 そう、大島の着物などウン十万円もしたものです。そこで、私なりのヘリクツをこねて服作りをする、そのヘリクツを以下に 書いてみました。この文は、着物をリフォームする、そのヘリクツの話です。

 我が家の和だんすの中には、おばあちゃんの着ていた着物、子供のころ母が着ていた着物、お嫁入りのときにもってきた着物たちが眠っています。
 毎年一回の虫干しです。それが、 一年に一回の日の目が 二年に一回、さらに最近では三年に一回と眠り続けています。
 この着物たちに、日の目を見せてやりたい、タンスの中で朽ちさせるのではなく、着物から、日本の洋服を作ってみたい、懐かしさに新しさをこめて、新しさに懐かしさをこめての想いでした。

 【リフォーム同好会】
 たまたま、同じような考えの人が集まりました。「和ダンスの会」です。それぞれが 自宅の押入れや、タンスの中に眠っていた着物や帯をほどき、装い新たにリフォーム、いや ルネッサンスなのだと言いつつ、デザイナー兼 製作者、そしてアドバイザーとなり、知恵を出し合いました。

 【リフォーム・フアッションショー】
 着物に日の目を見せるため、そして、リフォームの励みの一つとして、フアッションショーをしました。
 企画から運営、そして、モデル・司会者、すべて素人で行いました(江南文化会館大ホールにて)。
 その模様を次に書いて見ます。

 【構成一部】・・・着物に日の目を見せる
 留袖・付け下げ・小紋・銘仙の着物、・・・・・百年近く前のおばあちゃんの着物、昭和初期の母親の着物、昭和20年代・30年代の自分のお嫁入りのときの着物 等々を、舞台で着て日の目を見せ、風を通しました。
 銘仙の着物は、私どもお嫁入りの時のおしゃれ着でした。大柄で大胆な模様、華やかな色使い、今も変わらぬフアッション性を十分もっていることを確認したものでした。

 【構成二部】・・・リフォームの発表
 リフォームしたものを着ての舞台発表です。
 かつてのリフォームのイメージは 代替品でした。太平洋戦争中、父の着物・母の着物から、国民服・文化服・モンペ等を作って着せてもらった思い出があります。
 それはそれとして、持ち主の想いや、時代の流れを包み込んだ古い着物が、今日のフアッションとマッチして、新しい感覚で蘇る一瞬でした。
 
 作努衣・甚平・ムームー・ワンピース・スーツ・コート・パンツ・フォーマル・カクテル・ロングドレス等々を披露しました。 
 出演者の其々の感想を列記します。
 ・親の着ていた普段着、浴衣から、親のぬくもり 面影を感じながら作った。
 ・アッパッパーと言っていた頃をしのびつつ、自分だけの想い出服を作った。
 ・汚れを隠す苦労、着物幅が狭いので裁ちあわせに苦労、柄の配置に苦労はあるが、世界で一着、自分だけの想い出服に満足。
 ・留袖・付け下げ・帯等々からのリフォーム、結婚式に、披露宴に、記念日に、 また カラオケの舞台衣装にと、リフォーム、いやルネ  ッサンスでした。

 四角の布に、裁断(はさみ)を加えて、よりボデイをつくる、こだわりの服を作る、また、流行に捉われずいつでも着られる自分らしいデザインにして、自分だけの世界で一着だけの服を作る、これが、着物リフォーム・フアッションショーのこだわりでした。
 そして今、更なる服を作りたいと 和ダンスの会の一部の仲間・新たなメンバーを加えて、「さざんかの会」と名のり、 その道に長けた先生を迎えました。
 着物として作られたときの想いを 違った形で甦らせたい、着物であったときの布と同格、或いはそれ以上の洋服にしたい の想いで、着物から洋服作りを楽しんでいます。

(船橋)
昭和初期の着物からジャケット 女物着物の上裏からブラウス 昭和初期の着物からコート